ウエストウッディの飼育を続けていて、難しいと感じるのはオスの蛹化です。
オスはセミ化する個体が多く、また、蛹化タイミングや羽化のタイミングで星になることが多いです。
私の体感では、メスは卵から孵った幼虫の9割が無事羽化するのに対し、オスは6割程度ではないかと思います。
私がオスのセミ化や蛹化不全、羽化不全の失敗から学んだ結果、以下の三つに気を付けています。
一つ目は菌糸瓶の大きさです。
幼虫体重が20グラムを超える場合は、1400mmではなく2000mmや2300mmを使うようにしています。
1400mmだと幼虫の大きさに比べて菌糸瓶が小さすぎて蛹室をうまく作れず、セミ化してしまう事例があったからです。
二つ目はマットの水分です。
私は菌糸は使用せずにマットを使用しているのですが、1400mmや2000mmの菌糸瓶だと、数か月後のマットの状態が
水分が多すぎる状態になりがちで、そのため蛹化できずセミ化するのではないかと推測しています。
菌糸瓶は800mmのものも1400mmのものもキャップの通気口の大きさが同じため、結果として、1400mmの菌糸瓶は
水分の蒸発が少なくなってしまっていると考えられます。
そのため私は、3令幼虫を羽化させたいタイミングでは水分を少なめにしたマットを使用するようにしています。
三つ目は酸欠です。
前蛹の状態でなかなか蛹にならない理由は、酸欠の可能性もあると思います。
下の写真一枚目はマットがべちゃべちゃだったので、ティッシュなどでマットの水分をすいとってから、
前蛹をもう一度置いたものです。
そして、2枚目の写真が2日後に蛹化していたオスです。
べちょべちょのマットにいる前蛹のオスはマットの水分を取って、露天掘りして通気をよくすると
蛹化してくれることが結構あります。

